牛嶋神社例大祭

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2007年は、総桧権現造りで東都屈指の大社殿を誇る牛嶋神社の鎮座1150年記念祭にあたり、5年に1度の大祭が行なわれた。 9月15日は神社建立の頃、初めて祭祀を行った日といわれていて、14日と15日は黒牛が引く鳳輦を中心とする古式豊かな行列が48町に及ぶ広い氏子地域を巡幸した。氏子町会全町約35kmを安泰祈願巡行をする神幸祭は優雅で、現在の東京では牛の引く鳳輦を見ることが出来る数少ない祭りだ。日曜日には氏子町会の神輿が揃って宮入りする恒例の連合渡御が行なわれる。南北に長い氏子の50基の神輿が3組に分かれて続々と神社に練り込み、戦災に焼けなかった名品が多いこともあり、その連合渡御姿は華やかで勇壮だ。他に奉納演芸・お神楽などが行われ神社一帯は祭り一色の活気に包まれる。
神幸祭・鳳輦の渡御 150人ほどの神官や氏子らに守られ黒牛に曳かれた鳳輦を中心とする古式豊かな神幸祭行列が、氏子全町約35キロ近くを金、土曜日の2日間にわたって巡行する。鳳輦を曳く牛はこの神幸祭のために福島県相馬郡で委託飼育されている黒雄和牛だ。初日は氏子町内渡御の後、摂社牛嶋神社(若宮)で1泊し、翌朝はこの若宮から出御する。若宮は牛嶋本社よりかなり離れたところにあって地図にも載っていないので、番地を頼りに付近まで来たところ、牛の鳴き声で場所が確認出来た。発輦式が終わり神官3人が先頭に立ち、神社高張提灯、木遣り、本所二丁目高張提灯、大榊、太鼓、神旗と続き、その後に牛に曳かれた鳳輦が続く。後には衣冠束帯の宮司が従い、稚児連や錦旗が続く祭礼巡行だ。交替牛も従っていて交互に大きな鳴き声を上げながら進んで行く。町内を巡行して神社に還御するのは夕方5時過ぎとなる。これは区内48町の氏子の安泰繁栄祈願のため渡御するもので、古式床しく執り行われる見所の一つとなっている。
 
 
鳳輦と神輿  渡御の前日の夕刻には本殿より鳳輩へ神霊を移す神霊代遷座が行われる。牛嶋神社では、神霊を鳳輦に遷すとき鳳輦の台部の穴に花棒を差し込んで担いで社殿に入れるが、このときは神輿と呼び、車輪を付けて渡御するときは鳳輦と呼んでいる。 
 
2日目は若宮の裏通りから行列は出発する
大榊、太鼓に続く猿田彦命
交替の牛もいます
 
牛嶋神社  神社の名前は、両国・向島の本所一帯が天武天皇の時代(701~764)に国営牧場が設けられ牛嶋といわれていたことに由来しているといわれている。貞観年間(859~877)に慈覚大師が須佐之男命を郷土の守護神として迎えたのが始まりといわれてる。慈覚大師が通りかかったとき、1人の古老が「師わが為に一宇の神社を建立せよ、若し国土の悩乱あらば、牛頭を戴き、悪魔降伏の形相を現わして、天下の安全の守護たらん」と託宣したことから天文年間(1532~52に牛御前と改称したといわれている。源頼朝、北条氏に手厚い庇護を受け、江戸時代には江戸城の鬼門守護の社として幕府から寄進を受け、本所地区の総鎮守にもなっていた。総桧権現造り東都屈指の大社殿を誇る牛鳴神社は、関東大震災後に現在の位置に移され、昭和の初めに再建され東京大空襲の類焼も免れ昔の姿をみせている。
 
氏子神輿の宮入り 1基づつ宮入りして神事が行われるため、51基の神輿は3カ所に集合して時間をずらして出発する。第1組・8時、第2組・10時、第3組・14時にそれぞれ集合し牛嶋神社前の三つ目通りから境内に入る。1番神輿の宮入は10時で最後は5時過ぎになる。9時20分、賑やかなお囃子が聞こえ始め、先駆(さきがけ)の宮元(向島1丁目)の神輿が先ず、鳥居をくぐり参道を経て拝殿前で練り、木が入って神輿は下りる。駒札は「宮元」だ。お祓い、玉串奉奠の宮入神事が終わると手締めの後神輿は再び上げられて町内に戻って行く。
 
連合渡御  50基もの神輿が渡御する神社前大通りは、休日とは言えかなりの交通量で、この日は片側半車線を交通止めにして連合渡御に提供しているが、何しろ1基の神輿に町旗、町内役員、囃子車、手古舞、鉄棒、御幣、神輿、給水車の編成(基本の編成)という大所帯なので、列が長く続き、それだけにその混雑振りは大変なものだ。戦災に焼けなかった神輿も多いというが、それぞれが立派な神輿揃いだ。駒札には番号が記してあり宮入はこの駒番号順となる。
 
手古舞が先頭で行列を引っ張る
 
向島の地名  江戸期によばれるようになった名で、浅草のほうから隅田川の向こうに広がるあたりをそうよんだことから始まる。
 
 
墨田の地名  もともとこの近辺は墨田村という村で、墨田の名前自体が古く、治承4年(1180)の吾妻鏡にも墨田の字が見える。洲田がいつしか墨田になったといわれる。字は、住田、隅田、角田、墨田など色々であった。
 
9月15日   牛島神社 (℡03-3622-0973
墨田区向島1-4-5(東武伊勢崎線・業平橋、都営浅草線・本所吾妻橋)
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