江戸天下祭

江戸時代、神田祭と山王祭では、神話や歴史上の人物をモデルにした人形を山車に取り付け、数十台が連なる、勇壮で華麗な行列が江戸城を巡行した。幕府から城内に入ることも許され、将軍も上覧、2つの祭りは「天下祭」と呼ばれた。しかし、明治以降、街中の電線が妨げになったり、維持管理に必要な費用を出せなくなったりしたため、天下祭で活躍した山車も多くが地方に譲り渡されていった。こうした山車を東京に呼び戻し、行列を再現させようと開催されるのが「江戸天下祭」だ。江戸開府400年を記念して2003年、千代田区などが初めて開催、その後も隔年で開かれている。2007年は3回目となり、関東などから9台の山車が参加、地元・千代田区の山車や神輿と一緒に29日(土曜日)日比谷公園から皇居前広場までの約2㌔を、約5時間かけて練り歩いた。スタートは夕方午後4時で宵闇に浮かび上がる幻想的な姿が美しい。また、2007年は朝鮮通信使400年記念として約300人の規模で先導グループに参加し使者行列を再現した。

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朝鮮使節使  豊臣秀吉の朝鮮侵略によって国交が途絶えていた朝鮮との関係を憂慮していた江戸幕府は交渉を重ね、ついに国交を回復させる。これにより朝鮮国王から将軍襲職などの慶賀に際し、使節団が派遣されるようになった。使節団は丁度400年前の1607年から1811年まで計12回にわたり往来、1年をかけて長崎から江戸城までの道程を民族衣装をつけた数百人の行列が通った東海道や江戸の沿道は見物客で賑わったという。
 
天下祭  数ある江戸の祭りの中で幕府によって行列が江戸城内に入ることが許された”将軍公認”の祭りだけが「天下祭」と呼ばれた。長年にわたってそのお墨付きを得たのは、日枝神社の山王祭と江戸の地主神だった神田明神の神田祭のみ。それぞれ2年おきに開かれ、毎年どちらかの行列が将軍の上覧を受けた。神話や歴史上の人物をモデルにした人形などを乗せた山車が数十台も城下を練り歩き、趣向を凝らした華麗さは江戸の話題をさらったという。しかし明治以降は、都電の開通によって電線が街中を走るようになり、高さのある山車をひくことが難しくなった。このため、明治22年(1889)、憲法発布を記念して山車100台が皇居前に集結したのを最後に巡行は行なわれなくなっていた。
 
2007年江戸天下祭  天下祭の行列は日比谷公園・日比谷門から日比谷通りを横切り帝国ホテル横の中通りを進んで行くのだが、3時半から交通規制が始まり一般人も日比谷通りは横断できない。付近は1時間前から黒山の見物客で溢れている。午後4時、いよいよ行列の出発だ。先導するのは「江戸天下祭」の横断幕を掲げた木遣り集団、そして人力車に乗った関係者多数、神田囃子保存会のお囃子、あでやかな若衆髪の手古舞集団、その後に千代田区の民謡流し踊りの一行がピンクの袖を揺らせながら東京音頭を舞う。その後に「朝鮮使節使」の大集団がやって来る。大邱市の青少年国楽管弦楽団が様々な楽器を賑やかに奏でながら先導し、「朝鮮通信使」の額の後に10本以上の旗が続いて輿に乗った「正使」が周りに手を振りながら観客の注目を集めて行く。最後尾の舞踊団の激しい然し見事な踊りが観衆の拍手を湧き起こしていた。それからお目当ての山車のお出ましとなる。先頭をきるのは九段四丁目町会 の牛若丸・弁慶で、以下14の山車が次々に目の前を通り過ぎる。いずれも木彫りの目を見張る作りだが、その上に乗る人形がまた、それぞれの特徴があって楽しい。地元千代田区の山車のほか石岡市、川越市、飯能市、桐生市、栃木市、掛川市、本庄市から参加していて、これだけの山車を1度に見る機会はそうざらには無いだろう。生憎、途中から雨が降り出し後半の山車にはビニールがかけられて人形が全く分からなくなるものが多かった。最後の神輿が出る時は、既に2時間半も過ぎていて周りは夜の闇に包まれていた。とにかく東京でも一番賑やかな日比谷、銀座、皇居前をこれだけ多くの山車や神輿が巡行するのだから、行列進行に時間がかかるのは当然だが、最後に日比谷公園に帰り着くのは夜9時を回るという。江戸の昔、楽人や曲馬隊も参列し、沿道には多くの見物客がつめかけ、当時は車の混雑は無かったものの山車が数10台も出たそうで、やはり同じようにかなりの時間を費やしてこの賑やかさが続いたのだろうと想像される。
 
 
日比谷公園の日比谷門を16時出発、先導は木遣りと手古舞そして民謡流しが東京音頭を踊りながら 中通りを賑やかに巡行してゆく。
続くのが朝鮮使節使。そして14基の山車、9基の神輿。最後の神輿が出るのは19時近い。

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飯能市原町山車・神武天皇
桐牛市本町・須佐之男命
九段4丁目会・牛若丸と弁慶
川越市脇田町・徳川家康
 
石岡市金丸・弁財天
神田松枝町・羽衣
 
神田公園地区連合町会神輿
 
9月29日   日比谷公園~皇居前広場(℡03-3233-3222江戸天下祭実行委員会)
(丸の内線、日比谷線、千代田線・霞ヶ関・日比谷、都営三田線内幸町・日比谷JR・有楽町・新橋)

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