はさみ供養

東京芝の増上寺で、毎年8月3日を「ハサミの日」と定め、日頃使用している鋏に感謝し、鋏を供養する法要「はさみ供養」が行われている。学校法人「山野学苑」が事務局となって催されているが、美容関係者のみならず、多くの人たちが参加して盛大なイベントになり、世の務めを果たし終えたハサミを塚に納め、供養法要が厳かに行われる。1981年8月3日、当時の国際美容協会会長山野愛子氏より提唱され、増上寺に「聖鋏観音像」が建立・開眼されたことに始まるものだ。供養は午後3時からだが、正午より、はさみ販売とバザー、13時半から「紙きり教室」も行われる。

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本堂前受付風景  山野学院の学生が受付と古鋏の受け入れを 
古鋏を献鋏箱に入れる  参加者達は受付簿に記名して古鋏を箱に入れる 
法主が読経を始める  笙とひちりきが響く中を法主が僧侶10人近くを従えて着座する
はさみ供養風景  静寂な雰囲気の中、法主が読経し堂内は厳粛な空気に包まれる 
山野学院の学生も焼香  来賓の焼香が終わると太鼓が鳴り響き一般参列者全員が焼香する。堂内右一角を彩る華やかさ。

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はさみ供養見学記 法要は午後3時からと聞いていたので2時半に行ったのだが、本堂下に山野学院の大きなテントが張ってあり、その前の小さな立看板によると午後1時半から「紙きり教室」も行われていたようで残念だった。本堂前には受付があり、山野学院の学生が受付と古鋏の受け入れを行っている。立派な広い本堂は和服姿のご婦人達をはじめ大勢の参加者で席は埋められているが、中には銀行や法人の人たちも参列しているようで男性もかなりの数だ。山野学院の学生達が浴衣に帯姿で右側の一角を彩っているのが目立つ。3時15分前頃からだろうか、法主らしい声ではさみ観音の法話が行われている。午後3時丁度、大大鼓、続いて鉦が鳴り響き、笙、ひちりきが奏でる中、一同起立して法主以下僧侶達を迎える。着座して法主の読経が始まり堂内は厳かな雰囲気に包まれる。読経が済むと来賓達が御仏前で焼香を始め、終わると大太鼓が合図なのか、一般参加者が「献鋏」箱前に設けられた壇で焼香する。全員の焼香が終わると法主が皆の前に立って挨拶し、太鼓の音と共に退座する。使い古した「モノ」を供養する行事は、今まで人形供養、筆供養、針供養、扇子供養を取材したがこの「はさみ供養」の盛大さは格別で驚かされた。
 
聖鋏観音像  願主、山野愛子氏の一生がハサミに支えられ、お陰によって生かされたことへの深い感謝と、ハサミの中に見る「己を滅して他を整え美しくする働き」を、観音の深い慈悲に見立て聖鋏観音像造立を発願、併せて美容はもとより、ハサミにかかわりのある、すべての人々の心の依り処となり、お守りとなるよう願われて奉造された。聖鋏観音像は、彫刻界の日本の名彫刻家故北村西望氏の制作である。
 
増上寺  増上寺が開かれたのは、明徳4年(1393年)、浄土宗第八祖聖聡(しょうそう)上人によって開かれ安土桃山時代、徳川家康公が関東の地を治めるようになってまもなく、天正18年、徳川家の菩提寺として増上寺が選ばれた。家康公がときの住職存応(ぞんのう)上人に深く帰依したため、と伝えられている。
 
 
法主が皆の前に立って挨拶し、太鼓の音と共に退座する。
 
8月3日   増上寺(℡03-3432-1431
 港区芝公園4-7-35(都営三田線・御成門、都営浅草線、大江戸線・ 大門)

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