久国神社祭礼

太田道灌が鎌倉時代の名工久国作の宝剣を寄進したことで、「久国稲荷大明神」として崇敬されている久国神社は六本木ヒルズや全日空ホテルなどが並ぶ東京でももっとも繁華な地点にあるが、周囲の喧噪から切り離されたかのような静寂な環境に鎮座している。住民層の変化と住民の祭りに対する関心の薄弱化から神輿の担ぎ手が少なくなり、トラックに乗せて氏子巡幸を果たしたり、神社境内を練るだけにするとか各神社は色々工夫をしている。久国神社では神輿が90年位前に作られた立派な大神輿で担ぐものが居ないため10年位前に出御したのを最後に現在は神輿を境内にただ飾るだけにしている。

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ただ飾られているだけの神社神輿  台座寸法3尺2寸(97)製作者は不明だが大正10年作の黒漆塗り延軒屋根、勾欄造り、桟唐戸や欄間の木彫が見事な神輿だ。
 
獅子頭も飾られている   神輿と同じ大正10年に作られた獅子頭が鳥居下左手の仮安置所に飾られている。燭台や三方も同じ時期に造られたもので年に1度の例祭の時に虫干しも兼ねて飾られる。

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東京の祭りの一つの現実  南北線六本木1丁目の駅から歩道橋を渡った奥のところに鎮座している久国神社、交通の激しい大通りが交差するすぐ傍にありながら、隣接するアメリカ大使館宿舎の木々に覆われ、周囲の喧騒から切り離されたような静かな雰囲気で、境内にはアジサイが花を咲かせていた。例祭と言っても訪ねる人は一人も居らず、僅かに、獅子頭の仮安置所に神社役員が詰めていて、こちらの質問にもあれこれ答えてくれた。淋しい祭りだが、これが、東京の中で住民層が全く変わってしまった地域の祭りの現実なのだ。この付近は明治以降外国人居留地域としても発展したことから外国大使館や外資系企業が多く、外国人居住者の割合も人口の約1割を占めているとのこと。おみくじの裏は英語で記載されいて、大吉は「 EXCELLENT」、吉は「VERY GOOD」と書かれている
 
久国神社    祭神は倉稲魂命。元は千代田村紅葉(現・皇居内)に鎮座していたが長禄3年(1457)太田道潅の江戸築城に際し、溜池に遷座した。道灌が久国作の刀を寄進したところから久国稲荷と称するようになったという。寛保元年(1741)現社地に遷座。昭和2年に社号を久国神社と改めた。福徳円満の神として信仰が厚い「布袋尊」を祀っている。
 
6月8日前後の日曜日   久国神社(℡03-3583-2896
 港区六本木2-1-16(南北線・六本木1丁目、銀座線・溜池山王)
 

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