美山町簓獅子舞

美山の里に春が訪れる頃、東西に祀られている琴平神社(東部地区)と日枝神社(西部地区)の例祭が1年交代で行われ、神前で五穀豊穣、悪魔退散、悪疫消除を祈って獅子舞が奉納される。元々、美山町周辺が「山入」という地名だったため、かって山入の簓獅子舞とも言われていた。典型的な春の祈願獅子舞で2010年は日枝神社の番で、午前10時、獅子舞一行は美山町会館を出発して道行、神社に到着、午前11時過ぎから境内で2庭を舞う。神主の祝詞奏上など神事を行い、午後より4庭を舞い、午後3時頃終了する。隔年で行う琴平神社では神社が山にあり高齢化が進んで神社に登るのが困難になったため平坦な美山中央児童公園で行なっている。八王子市の無形民俗文化財に指定されている。

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日枝神社  創建は享保15年(1730)、祭神は大己貴命、大山昨命。例祭日は4月第2日曜日で琴平神社と毎年交替で簓獅子舞が奉納される。境内社の王室神社(おおむろじんじゃ)享保15年創建.祭神大名牟遅命,須勢恵比壱命
 
花神輿が鳥居をくぐる  子供に担がせようと手作りで作った子供神輿があるが少子化で子供がいないため神輿は飾るだけの物となって祭りの日に拝殿横に据えられている。代わって色とりどりの花神輿が登場している。
 
宮参り  獅子宿から万灯・太刀掛り、花笠・横笛・幣負・大頭・雌獅子・小頭の順に行列を組み、道行きの笛で太鼓を叩きながら神社に向かう。
 
獅子舞行列  高尾駅から出る美山行きのバスは1時間に1本、所要時間が分らないので獅子舞に間に合うかどうか不安だった。10時丁度発に乗ったら約30分で仲井に到着、神社は美山街道(?)に面し仲井停留所から鳥居が見えている。大きな木が繁る参道を抜けると四方竹柱に注連縄を張った舞庭が設けられその先が拝殿だ。左横に飾られている小神輿、かなり年代物のようで奇妙に印象的だ。10時40分、街道から太鼓の音が聞こえ始め子供が担ぐ花神輿が鳥居をくぐる。「美山子ども会」と襟書きのある青の揃い半纏を着た大勢の子ども達に担がれた色とりどりの造花に包まれた神輿だ。その後に山車を引く大勢の子供達が従っている。暫くすると笛の音とともに獅子舞行列が街道に現れる。日枝神社と書かれた高張りの万灯が先頭で花笠や獅子が行列を作って神社に向かう
 
太刀掛り「立合い」で舞庭を清める
獅子頭、花笠が並べられ神前で祝詞奏上
簓(ささら)を摺りながら午後の舞庭に向かう花笠たち

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美山町獅子舞見学記  神社に着くと舞庭で太刀掛りの演技が行われる。白鉢巻に赤襷、白襷の2人が長い棒を持って向き合い互いに打ち合う「立合い」を演じる。2組が立合い計4人の太刀掛りで舞庭を清めた後で、獅子舞が始まる。最初の第一庭「ぶっこみ・おかざきの舞」が終わると、獅子頭、花笠が神前に並べられ、神社役員が参列して拝殿で神事が行われる。大大鼓を合図にお祓い、祝詞奏上、玉串奉奠など行われ、この神事が終了して12時半頃から責任役員の挨拶があり午後の舞が始まる。面を被っていないので直ぐ分るのだが、幣負が交替していたが獅子たちも代わったのだろうか。演目は「おかざきの舞」の他、「花割りの舞」「大ぎりの舞」「幣掛の舞」「雌獅子隠しの舞」計5庭もあり、これを交替無しで舞うのは相当な重労働だ。(注)簓「ささら」  秋の稲穂が擦れあう擬音をささらといい、これを表現する楽器として簓は竹や細い木などを束ねて作られる。
 
獅子頭  頭は桧造りの竜頭型、右から大頭(赤青の巻角、毛髪白、水引黒)雌獅子(金色の小角、毛髪茶)小頭(赤黒の棒角)毛髪黒、水引紺)
 
3頭の獅子と舞う幣負(へいおい)  (先導者)腰に幣束瓢箪、軍配を持ち、ひょっとこ面を被る。
 
美山町獅子舞  美山町の獅子舞は「簓獅子 」といい、戦災で獅子頭と古文書を焼失したため由来は不明だが戦国時代から伝承されてきたものという。現在の獅子頭は昭和23年に伝承に基づき作り、舞を修め復元したもの。中国伝来の原初的獅子の特徴である馬毛獅子を残す、関東周辺に分布する3頭仕立て獅子舞の中で唯一のものだ。また、重箱型の花笠は文化財としての評価もあり重箱獅子の別称もあった。五穀豊穣、悪魔悪疫消除を祈願して両神社で毎年交互に奉納される。獅子頭は龍頭で、赤青2色の巻角で白毛の大頭、赤黒2色の横縞の棒角で黒毛の小頭、黄金の小角で赤毛の雌獅子の3匹だ。背中に幣束をぶっ違いに背負う。獅子舞の構成は獅子3匹に花笠6人、幣負い、太刀掛り、(棒使い)、笛掛り、万燈だ。
 
4月第2日曜日  日枝神社&琴平神社(℡042-651-3236荒井保存会会長様)
八王子市美山(JR高尾駅→美山行きバス・仲井、or二本杉)
 

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