さくら草祭り

浮間ヶ原桜草圃場で開催するさくら草祭りは毎年4月中旬から下旬までの約2週間にわたる。赤羽から浮間橋を渡ったところの一帯は、浮間ヶ原と呼ばれ、桜草の群生地として広く知られて、 季節になると見物人が絶えず、橋がない頃は臨時の渡船場が設けられたほどだ。その後、荒川の改修による環境の変化で桜草は激減してしまったが、昭和38年8月に地元の人々により、「浮間桜草保存会」が結成されて保存活動が始まり、桜草の保存に努めて来た結果、現在は自生に近い状態で桜草を鑑賞することが出来る。保存会ではこの地域をかっての「桜草の浮間ヶ原」に戻そうと地道な努力を続けている。

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さくら草祭り  JR埼京線・浮間船渡駅に降り立つと直ぐ前が浮間公園だ。公園の中心は元荒川の本流だったという「浮間ヶ池」、無料の釣り場とあって釣り人の姿が多く、その右岸にはグリーンとピンクのさくら草祭りの祭り提灯が長く並び、この提灯に沿って進んでゆくとさくら草圃場に着く。会場には夫婦連れ、親子連れで散歩に訪れる人や、ウォーキングがてら立ち寄った人、カメラを構える人の姿などが見られ、暖かい春の陽気の中、一面に広がるさくら草の風景をそれぞれに楽しんでいる。広さは約1600㎡だそうだが以前この地域に群生していたピンクの「浮間ヶ原(野生)」をはじめ、赤みのある「浮間五台紅(うきまごだいこう)」、純白の「浮間白」などの桜草が約10万株植えられている。素人目には色の違いしか分からないが・・・。圃場に隣接する氷川神社では、桜草の鉢植えや、くずもちなども販売されている。4月20日(日曜)には御輿も出たそうだがさくら草祭りに合わせてこの神社神輿が担がれたのだろうか?
 
浮間ヶ原桜草圃場のあゆみ  昭和30年 、終戦後、浮間地区の急激な都市化により桜草の絶滅を憂えた当地の園芸組合員が、各々の庭先に植えてあった桜草を、後の都立浮間公園の一角(後の圃場)に持ちよる。昭和37年「浮間ヶ原桜草保存会」結成。自生地の田島ヶ原を訪れ、土質を研究したり栽培技術を学ぶ。その結果、繁殖が見られるようになり、8月に園芸組合を発展的に解散し、「浮間ヶ原桜草保存会」を会員51名で発足。昭和39年 区民一般に公開始まる 長年の苦労が実り、桜草の株数も増え見事に咲きそろったので、圃場を公開。昭和40年 さくら草まつり開催。この年から一般公開にあわせて開催する。 昭和42年、都立浮間公園開園。成元年、新「浮間ヶ原桜草圃場」完成 現在に至る。
 
浮間五台紅(うきまごだいこう)
 
浮間中原
 
浮間白
浮間野生
 
桜草 桜草はプリムラの仲間だ。プリムラは主に北半球の温帯・寒帯や高地に約200種があるとされ、日本には14種が自生している。その代表種が桜草。学名をプリムラ・シーボルデイといい、日本から中国東北部にかけて自生する小さな多年草でわが国では四国と沖縄を除いて、各地に分布している。自生地は山間原野の湿地帯で群落を作り、荒川流域の桜草は、秩父山中などから流れついて繁殖したものだと考えられている。江戸時代から浮間ケ原と呼ばれている地は桜草の自生地として有名で、徳川家康はしばしば浮間ケ原に鷹狩りに出て、その折り、桜草の可憐さに心をひかれ、持ち帰って観賞した。その後、各大名や旗本が競って栽培を始め、やがて町民の間にも広まって行った。当時の桜草愛好家たちは、自然の突然変異による花変わりのものを自生地から採集したり、また、交配によって新種をつくり出すことにも意欲的に取り組んだ。文化から天保時代にかけては桜草コンクールも盛んに開かれ、栽培桜草の全盛時代が築き上げられた。

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浮間ヶ原  田山花袋の『一日の行楽』にも浮間ヶ原の桜草について書かれているが、かっての浮間ケ原は桜草が群落をつくり、4月ともなれば一斉に花が咲き揃い、1日の清遊を求める花見客が荒川を遡り、茶店も立ち並んで、桜の名所飛烏山とともに、大いに賑わったものと言われている。この情景は、昭和の初期まで続いたが、荒川の改修、築堤工事により荒川の本流が大きく変えられ、また、関東大震災の復興の折、桜草の生育に適していた荒木田土は壁土として乱掘され、浮間の自然環境が急変して桜草は減少して行った。昭和22年頃までは、堤防わきや湿地帯に自生の桜草が残っていたが、戸田にボートレース場が作られてその残土で埋め立てられ、工業地や宅地に変わって行った。桜草は地元の愛好家たちの手で庭先などに保存されるに過ぎなくなったが、昭和37年8月に浮間桜草保存会が結成され、保存会の人々の心を込めた栽培作業によって、桜草があたり一面に広がる浮間ケ原の面影が蘇って来た。
 
園芸桜草  場内西側の花壇には、園芸用として保存会のメンバーと西浮間小学校の児童たちが栽培した鉢植えも飾られ、花びらの形も色もさまざまな、約100種類ものさくら草を見ることができる。このうち数種を掲載。
 
 
4月中旬~下旬  浮間ヶ原桜草圃場(03-5390-12345)北区産業振興課 )
                北区浮間2-30(JR埼京線・浮間舟渡駅)

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