こどもの日に行われる勝矢祭で知られる亀戸香取神社の本祭は4年に1度の夏季オリンピック開催年に行われ、別称「こんにゃく神輿」と呼ばれる珍しい神社神輿が出御する。2008年は本祭にあたり午前6時に宮出しされ午後5時半に宮入りした。
「こんにゃく神輿」は、新大橋通り大島駅を出発し明治通り西大島交差点を経て香取神社までの約2kmを巡幸し、宮入の境内は熱気に包まれ、氏子や多勢の見物客で溢れる。
また、ワールドカップ開催年の陰祭には各町神輿の連合渡御が行われ、午後2時、大島亀出神社を出発し新大橋通り~明治通り~亀戸天神通り~亀戸大門通りを経て午後4時頃に先頭が神社到着する。
こんにゃく神輿
台座寸法は3尺9寸(117)亀戸の錺(かざり)師・矢澤氏により明治11年に完成したもので、約5年の歳月をかけて製作された。担がれると屋根の部分・胴体の部分・台座の部分と、それぞれが別の動きをすることから俗称「こんにゃく神輿」と言われ、現在国内に2基(1基は九州)しか存在しない。
両側に露店がならぶ参道をくぐり抜け境内に姿を現すこんにゃく神輿。朝6時からの渡御を無事に終え、境内で最後の練りをくり返す。
亀戸香取神社
祭神、経津主神(ふつぬし)は神代の昔、鹿島大神と共に日本国の平定に手柄を立て国家鎮護の神として仰がれる我国武将の祖神。
当社の創立は天智天皇4年(665)、藤原鎌足が東国下向の際この亀の島に船を寄せ、香取大神を勧請して太刀一振を納め、旅の安泰を祈り神徳を願ったのが創立の起因である。
俵藤太は香取神社に武運長久を祈願して目出度く乱を平定した。これを神助の賜と喜び弓矢を献納して「勝矢」と命名したが、以後香取神社では勝矢を奉納する祭が今日まで続けられている。
無事着與、手を締める
着與祭、祝詞奏上
宮入り
午後5時20分、トラックに積んだお囃し、それに太鼓、大榊、お供物を積み荷台の四方を注連縄で囲んだ別のトラックが到着、やがて馬に乗った神官、菅笠、裃姿の総代たちが現れると間もなく、高らかに謡われる木遣りに先導されて参道から神輿が姿を見せる。
大勢の観客に取り囲まれ、4年に1度の神輿渡御祭の最後を飾るように境内で練り、拍子木を持った神輿長の合図で神輿は下りる。そして威勢の良い三本締めで目出度く渡御は終了する。
神輿が下りると、神輿の前に祭壇が設けられ、供物が運ばれる。
お祓い、祝詞奏上、玉串奉奠が終わり供物は下げられて、宮司、大会委員長の挨拶、副委員長の音頭で三本締めが行われ、神楽殿では最後のお囃子が奏でられて4年に1度の例大祭、神輿渡御祭は終了する。
基本情報
日程: 8月8〜10日
アクセス: 亀戸駅
場所: 亀戸香取神社(江東区亀戸3-57-22)
連絡先: 03-3684-2813