神楽坂

新宿区の東端、飯田橋駅から坂を上る約1キロメートルの神楽坂は、江戸時代には武家屋敷と花街が共存する粋な街として栄えました。坂の名は、若宮八幡宮の祭礼の折に神楽の音がこの坂まで聞こえたことに由来するとも、津久戸明神の移転時に神楽を奏でながら坂を上ったとも伝えられています。明治以降は尾崎紅葉や泉鏡花といった文豪たちが暮らした文学の街でもあり、昭和初期まで東京有数の花街として三味線の音色が路地に響いていました。
表通りから一歩入ると、石畳の路地が迷路のように入り組んだ「兵庫横丁」や「かくれんぼ横丁」と呼ばれる小径が広がります。黒塀に囲まれた料亭や割烹が佇むこの界隈は、令和の今も芸者衆が行き交う現役の花街としての表情を保っています。フランス語学校のアンスティチュ・フランセ東京やフレンチレストランが数多く集まることから「東京のプチ・パリ」とも称され、和とフレンチが自然に溶け合う独特のカルチャーが根づいています。
毎年7月下旬の「神楽坂まつり」では、前半のほおずき市に続いて後半の阿波踊り大会が開催され、坂の上下を踊り手の連が練り歩く姿は夏の風物詩となっています。赤城神社の境内にはモダンな建築家・隈研吾が手がけたガラス張りの社殿があり、伝統と現代が交差する神楽坂らしいランドマークです。週末の午後には坂の一部が歩行者天国となり、古書店や個性的なセレクトショップをのぞきながらの散策が楽しめます。東京のど真ん中にありながら路地の奥に江戸の気配を残す、大人のための隠れ家のような街です。
見どころ・おすすめ
石畳の路地裏
メイン通りから一歩入ると石畳の路地に料亭や隠れ家レストランが点在します。かつての花街の面影を残す風情ある街並みが魅力です。
プチ・パリの雰囲気
フランス人居住者が多く、本格的なフレンチレストランやパティスリーが集まっています。日仏の文化が融合した独特の街です。
まつり(7月)
7月の神楽坂まつりでは、ほおずき市や阿波踊りが坂を賑わせます。毘沙門天善國寺の縁日も下町情緒たっぷりです。
基本情報
| 住所 | 〒162-0825 東京都新宿区 |
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