世界自然遺産とは、ひときわ優れた自然美や長い年月によって創り出された地理的特性。また動植物郡の進化の過程による重要な生物学的プロセスの見本となるものなど、人の手によって破壊されていない地球本来の姿を保護する目的でユネスコが認定します。2011年には小笠原諸島の認定により再び注目を集めました。そこで今回は、日本国内にある4つの観光スポットについてご紹介します。
巨大なヤクスギによる天然林の景観「屋久島」
日本列島の南に位置する屋久島。その温暖な気候にもかかわらず、島内には約2,000メートルの山岳があり、日本の生態環境がひとつの小さな島に集約されています。また、屋久島固有の植物であるヤクシマリンドウや屋久島を南限とするスギ、北限とするナンテンカズラなどの植物もあります。
さらに、雨の多い島としても知られ、年間降水量は日本の平均降水量の5倍近くにもなります。その結果、一般的には樹齢800年とされるスギも、屋久島では高雨量のため、成長スピードが遅くなり、樹齢1,000年を超えるヤクスギが多く生育しています。
苔むした世界に巨大なヤクスギが立ち並ぶ風景は、屋久島のみで体験できる幻想的な光景です。
公益社団法人 屋久島観光協会: http://yakukan.jp/
東アジア最大級の原生的なブナ林「白神山地」
青森県南西部と秋田県北西部にまたがる標高200メートルから1,250メートル以上に及ぶ山岳地帯の総称を「白神山地」と言います。これまで人為的な開発が入らず、東アジアでは最大の原生的なブナ林が広がっていることが世界自然遺産登録の大きな要因となりました。
温暖化や氷河期など様々な地球の変化によってブナ林も変化し、白神山地のブナ林は約3,000万年前の北極周辺に分布していたものと近い状態で維持されています。
また、イヌワシやクマゲラなどの希少な鳥類や、ツキノワグマなどの中大型哺乳類、約2,000種の昆虫類など多くの生き物も生息し、まさに古代より続く大自然の博物館となっています。
白神山地ビジターセンター: http://www.shirakami-visitor.jp/
北の大地北海道が生んだ海と陸の豊かなつながり「知床」
北海道の北東部に位置する知床半島。その先端部分の陸地と周辺の海を含んだ地域が世界自然遺産に認定されています。オホーツク海が作り出す海氷によって爆発的なプランクトンを生成し、そのプランクトンは海へ川へと森へと運ばれ、豊かな食物連鎖の生態系を生み出しています。
大量のプランクトンを目当てに、魚類や海鳥類、鯨類などの海洋生物が育まれ、シロザケ、カラフトマスなどが川を遡上し、ヒグマなどの猛禽類の食糧となります。また、それらの食べ残しはキツネなどの動物の糧となり、やがて土へと還り森の栄養分となるという理想的な食物連鎖が保たれています。
さらに、シマフクロウやオオワシ、オジロワシなど国際的な希少種の存続には重要な場所となっています。
知床斜里町観光協会: http://www.shiretoko.asia/
固有種の宝庫!独自の進化を遂げる「小笠原諸島」
東京から南へ約1,000キロ。大小約30の島々からなるのが小笠原諸島です。これまで、一度も大陸と陸続きになったことがないことから、島で生息する生物たちは独自の進化を繰り返してきました。
鳥や風、海流や流木などによって偶然島にたどり着いた生物たちは、島の環境に適応し生き残ってきました。そのため、自生する維管束植物の約40%、昆虫の約25%、カタツムリに関しては90%以上が島の固有種です。
また、人工的な光の影響も受けないため、星空観測に適した島としても人気を集めています。
小笠原村観光協会: http://www.ogasawaramura.com/
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