知恩院

Photo: Basile Morin (CC BY-SA 4.0)
承安5年(1175年)、法然上人が比叡山を下りて吉水の草庵で専修念仏の教えを説き始めた地に建つ知恩院は、浄土宗の総本山として全国約7000寺の頂点に立つ大本山です。法然上人が「ただ念仏を称えれば誰でも極楽浄土に往生できます」という革新的な教えを広めた原点の地であり、上人が建暦2年(1212年)に80歳で入寂したのもこの地でした。正式名称は華頂山知恩教院大谷寺といいます。
国宝の三門(山門ではなく三門)は元和7年(1621年)に徳川二代将軍・秀忠が建立したもので、高さ約24メートル・横幅約50メートル・屋根瓦約7万枚という日本最大の木造二重門です。「三門」の名は空門・無相門・無願門の三つの解脱の門を意味します。楼上には釈迦如来像と十六羅漢像が安置され、天井には狩野派の極彩色画が描かれています。御影堂(みえいどう)も国宝で、寛永16年(1639年)に三代将軍・家光の再建。間口45メートル・奥行35メートルの大堂に法然上人の御影が安置されています。
知恩院には「七不思議」と呼ばれる名物があります。鴬張りの廊下は歩くたびに鳥のさえずりのような音を発し、大方丈の「忘れ傘」は左甚五郎が魔除けに置いたとも、名工が自分の存在を忘れまいと残したとも伝えられています。また御影堂の軒裏に見える「抜け雀」は、あまりの名画ゆえに雀が絵から抜け出したという逸話を持ちます。
大晦日の除夜の鐘は日本三大梵鐘のひとつに数えられる梵鐘(高さ3.3メートル・重さ約70トン)によって撞かれ、僧侶17人が体を反らせて撞木を引く独特の撞き方はテレビ中継を通じて日本の年越しの象徴となっています。春には境内の友禅苑や方丈庭園を彩る桜が見事で、秋にはライトアップされた紅葉の中に三門の偉容が浮かび上がります。4月の「ミッドナイト念仏 in 御忌」では深夜に木魚を叩きながら念仏を称える独特の法要が若い世代にも人気を博しており、800年の伝統を守りながら現代に開かれた念仏の道場であり続けています。
見どころ・おすすめ
国宝・日本最大の三門
高さ約24m・横幅約50mの三門は日本最大の木造二重門で国宝です。元和7年に徳川秀忠が建立し、楼上には狩野派の極彩色画が描かれています。
除夜の鐘(大晦日)
大鐘は日本三大梵鐘のひとつで重さ約70トン。大晦日の除夜の鐘は17人がかりで撞く壮大な光景で、全国に知恩院の年越しを届けます。
七不思議
鴬張りの廊下や「忘れ傘」など知恩院七不思議が伝わります。浄土宗総本山として法然上人が専修念仏の教えを説いた原点の地です。
基本情報
| 住所 | 〒605-0025 京都府京都市東山区稲荷町南組林下町 |
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